エンタメ系小説の新人賞|〆切・規定枚数・賞金まとめ

2021年5月19日

小説家としてデビューするなら新人賞を受賞するのが王道だ。ネット小説が増えてきた現在でもそれはまだ変わらない。

また、短編の賞ではなく長編の賞を狙うのがセオリーでもある。長編ならそれ1本で単行本化され、即、プロとしてのデビューを飾れるからだ。

以下、「一般向けエンタメ作品」を対象とした、長編新人賞をまとめてみた。

エンタメ系長編新人賞まとめ

以下の情報は2021年5月の時点でインターネットから集めた情報である。正確な情報はその都度、出版社発行の文芸誌や公式サイトで最新情報をチェックするようにしてほしい。

また、「応募総数」は公式サイト以外にもWikipediaや個人ブログのデータを参照したため、それを踏まえた上で参考程度に留めて欲しい。

順番は応募締め切りの順になっている。

江戸川乱歩賞(講談社)

広い意味の推理小説で、自作未発表のもの。

規定枚数〆切賞金応募総数
350〜550枚以上1/31500万円387篇
(2020年)

http://shousetsu-gendai.kodansha.co.jp/special/edogawa.html

新潮ミステリー大賞(新潮社)

ストーリー性豊かな、広義のミステリー小説。プロ・アマ問わず

規定枚数〆切賞金応募総数
350枚以上
(上限の記載なし)
3/31300万円230篇前後

2021年で第8回のまだ若い賞。「広義の」とあるのでミステリー要素は薄くてもよさそうだ。

https://www.shinchosha.co.jp/prizes/mystery/

小説すばる新人賞(集英社)

エンターテインメント小説。ジャンル不問。

規定枚数〆切賞金応募総数
200〜500枚3/31200万円1349篇

http://syousetsu-subaru.shueisha.co.jp/award/

次世代作家 文芸賞(TSUTAYA×Nola)

2021年にTSUTAYAと執筆ツールNolaを提供する会社で設立された出来立ての賞。全国800店舗のTSUTAYAでプッシュしてもらえるのが魅力。

規定枚数〆切賞金応募総数
300〜600枚1/12〜5/130万円921篇
(第1回)

「一般向けエンターテイメント小説部門」、「ライトノベルス文芸部門」、「コミカライズ原作部門」の3部門がある。初回ながら921作品もが集まっている。

https://contest.nola-novel.com/zisedaisakka202209

オール読物新人賞(文藝春秋)

第101回より「歴史時代小説」分野に特化した賞へリニューアル。

規定枚数〆切賞金応募総数
30〜80枚2/1〜6/2050万円2575篇
(第100回)

石田衣良氏が『池袋ウエストゲートパーク』でデビューした賞。しかし、2021年101回からは歴史時代小説に限定された。エンタメ系で唯一、短編を募集している。

https://www.bunshun.co.jp/mag/ooruyomimono/prize.html

日本ファンタジーノベル大賞(新潮社)

日本語で書かれた、自作未発表の創作ファンタジー小説

規定枚数〆切賞金応募総数
300〜500枚以上6/1〜6/30300万円788篇
(2017年)

一度休止となったが、復活。

https://www.shinchosha.co.jp/prizes/fantasy/

ポプラ社小説新人賞(ポプラ社)

規定枚数〆切賞金応募総数
200〜500枚6/30新人賞 正賞 200万円
特別賞 30万円
奨励賞 10万円

(部門賞の可能性も)
ピュアフル部門賞 10万円
時代小説部門賞 10万円
876篇
(第10回)

ポプラ社小説新人賞は作家の選考委員がおらず、すべて編集部で決定しているのが特徴的。ほかの賞では基本的に1本のみが受賞となるが、複数の賞があらかじめ用意されているのも珍しい。

第9回では3本、第10回では4本が受賞となっており、近年の受賞数は多い。

https://www.poplar.co.jp/award/award1/

小説現代長編新人賞(講談社)

自作未発表の小説(現代、時代、恋愛、推理、サスペンス、SFなどジャンルを問わず)。

規定枚数〆切賞金応募総数
250〜500枚以上7/31300万円1209篇
(2019年)

http://shousetsu-gendai.kodansha.co.jp/special/58.html

小説野性時代新人賞(KADOKAWA)

これまでにない新ジャンルを築き上げるエンターテインメント作品を募集。

規定枚数〆切賞金応募総数
200〜400枚8/31100万円667篇
(2020年)

https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/

横溝正史ミステリ&ホラー大賞(KADOKAWA)

規定枚数〆切賞金応募総数
200〜700枚9/30500万円538篇
(第41回)

https://awards.kadobun.jp/yokomizo/

松本清張賞(日本文学振興会・文藝春秋)

ジャンルを問わない広義のエンタテインメント小説。

規定枚数〆切賞金応募総数
300〜600枚10/31500万円677篇
(第27回)

https://www.bunshun.co.jp/shinkoukai/award/matsumoto/index.html

メフィスト賞(講談社)

エンタテインメント作品(ミステリー、ファンタジー、SF、伝奇など)。書き下ろし未発表作品に限ります。

規定枚数〆切賞金応募総数
40字×40行で
85〜180枚
随時なしサイトに掲載

他の新人賞とはあらゆる面で違うので、応募要項をよくチェックすること。

http://kodansha-novels.jp/mephisto/manuscript/index.html

感想

小説新人賞についてしっかり調べるのは4年ぶりくらいになるが、だいぶ様変わりしていた驚いた。Webでの受付がかなり増えたし、ワープロアプリでの原稿作成を前提としたレイアウトなどの指定も具体的になっている。以前は原稿用紙ベースでの規定しかなかったので、だいぶ親切になった。

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